【のまど写真帖】活動日誌 #001

のまど写真帖 とは

 のまど写真帖は、しゃしんのまど のサイトを運営する窪山洋子と写真家のノモト ヒロヒト、三浦 博之が主要メンバーとなり活動する「記録と記憶」のアーカイブ・プロジェクトです。日本全国の地域に眠る記録写真や家族写真を日本の文化として残していくことをミッションに、様々な地域に出向き、地元の人を対象としたワークショップやインタビュー等を実施する中で、身近にある写真の魅力と具体的な残し方を広める活動を展開しています。残念なことに、各家庭に眠っていた写真たちは受け継がれることなく廃棄されている現状があります。それもすごい勢いで失われており、今後も加速していくことでしょう。

しゃしんのまど のサイトでは、過去に関わった地域写真のアーカイブ・プロジェクトと、今後3人で取り組むプロジェクトの両方を「のまど写真帖」の活動日誌として定期的に更新することで、みなさまの身近にある写真の価値の再発見や気づきに繋がればと思っています。全国に共感する仲間が増え、各地域の写真を残すプロジェクトをご一緒できれば嬉しいです。

活動日誌のスタートにあたり、自己紹介も兼ねて、それぞれがどのような写真に惹かれるのか、興味を持っているのかについて書きたいと思います。今回は、窪山が惹かれた写真の話をしたいと思います。

写真の何に惹かれたのか?

地域に眠る写真に興味を持つきっかけ① 

 きっかけは、母方の祖父から譲り受けたアナログカメラと複数のアルバムでした。写真を撮るのが趣味だった祖父は、自宅につくった暗室でプリントした写真を近所の人たちに配る、そんな優しく素敵な人だったようです。アルバムの台紙には、コメントが添えられた手焼きのモノクロプリントがぎっしり貼られ、親族や戦友と思われる人々の写真から、日常の何気ない写真、戦地で撮った貴重な写真など、様々な写真が混ざり合いながらも整理されていました。祖父のアルバムを譲り受けた時点で、大切にしよう! と思ったことは事実ではありますが、どちらかといえば、写っている人々の服装や髪型、背後にうつる風景の方に最初惹かれていた気がします。それぞれの写真には、撮られた時代の文化が写っている。当時の私にとってそれが一番の発見でした。写真家ではない一般の人が撮る写真やアルバムに興味を持つきっかけは、身近にあった家族アルバムだったのです。

母方の祖父のアルバムとカメラ
手焼きのモノクロプリント
写真の多くにコメントが書かれている

地域に眠る写真に興味を持つきっかけ② 

 もうひとつのきっかけの写真も、祖父から譲り受けた写真でした。母方に続き、数年後に父方の祖父から写真アルバムを譲り受けることになりました。几帳面な祖父の性格もあって、時系列に並べられたアルバムの中に、私の高祖母と曽祖父の姿がしっかり残っていました。写真は劣化して破れたり色褪せたりしていましたが、今はデジタルの力を借りれば、ある程度修復もできます。写真整理というと、写真をデジタル化して紙の写真を捨てる、そのように推奨されることも多いですが、私は大切な写真は、紙焼きのプリントとしてもちゃんと残していきたい、そう思います。単にアナログ → デジタルではなく、アナログ ⇄ デジタルといった形で、それぞれの良さを生かしてモノとしての写真を未来に残していく、そのような写真の残し方に今一番関心があります。

高祖母と曾祖父(生後50日)の写真
曾祖父の写真

どうでしょうか?なんだか素敵な写真だと思いませんか?笑。

身近なところに素敵な写真が残っている。その発見に喜びを感じる一方で、様々な写真が日々捨てられる現実も目の当たりにする。その矛盾が、のまど写真帖の活動を始める大きなきっかけでした。当時を知らない孫世代だから、これらの写真が魅力的に感じたとも言えるかもしれません。でも、それでもいいと思っています。個人が保有する何気ない写真も、日本の文化として残していきたい!そう思いながら身近にある古い写真やアルバムを再度見直しています。私にとって祖父母世代のアルバムは、お宝探しができるようなワクワクがつまった場所です。地域の人が古いアルバムを持ち寄り、おしゃべりする会をいろんな場所で開きたいと思っています。そんな視点で家にあるアルバムを見直してみませんか?

次の活動日誌 #002 では、のまど写真帖メンバーの三浦博之さんに聞いた「地域に眠る写真に興味を持ったきっかけ」について書こうと思います。

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