しゃしんのまど の出張講座について
しゃしんのまど の活動で大事にしていることがあります。それはゲストを「招く」こと、そして自分は「出向く」こと。
しゃしんのまど のアトリエ運営は少し変わっていて、個別相談以外、自分たちがアトリエを会場として教えることは基本的にしません。Manabi-Bar(まなびバー) というコンセプトでワークショップやイベントを企画し、気になる方を講師(店主)として「招く」かたちをとらせていただいてます。ゲストを招き、自分たちは出向く。お声がけいただけるのであれば、様々な場所に積極的に出向いていきたいと思っています。
今回は実施事例として2019年に開催した神戸を拠点にアートスクールを運営する写真表現ラボ Nagyでの講座内容について、少しだけ紹介させていただこうと思います。
講座概要
- 講座タイトル
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After Photography
ー展覧会までに知っておきたい基礎知識ー - 実施日
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5/19、6/9、7/28、9/8
13:00〜15:00(7/28のみ13:00~16:30) - 会場
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EGGPLANT(神戸)、Studio Hello’s(神戸)
BLOOM GALLERY(大阪) - 写真提供
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キリコ(写真表現ラボ Nagy 主宰)
写真表現ラボ Nagyとは
写真家・美術家のキリコさんが主宰する「After Photography(撮影以降)」をコンセプトにしたアートスクール。国内外で活躍している経験豊かなアーティストが講師陣という特徴もあって、講座内容もユニークで興味深いものばかりです。窪山もこれまで何度か額装や展示の講座を担当させていただきました。
Event Archive
第1回目(5月19日)
初回の講座では、「多様化する見せ方」をテーマに、座学を中心とした内容で授業をおこないました。事例の紹介として、Youtubeで様々な美術館やギャラリーでの展示風景を見ながら展示方法や額装を紹介。具体的な額装方法や加工方法については、持参した加工サンプルやフレームを見せながら、その特徴や見え方の違いについてお話をしました。
第2回目(6月9日)
2回目の講座では、「作品の大きさと空間との関係性」をテーマに、作品サイズの違いで見え方がどう変わるか、写真や動画を見ながら事例を紹介しました。後半は実習編として、「お客さまから、こんなオーダーがありました」という課題をそれぞれに出し、どのような額装が良いかについて考えてもらいました。最後の発表では、みなさん自由な発想で配置や額装方法を考えられていたので、教える側の方が刺激になり勉強させていただきました。
前半は座学で事例を紹介 後半はワークショップ形式の実習 ファウンドフォトを使って額装方法を検討 みんな真剣です!
第3回目(7月28日)
第3回の講座は、場所を変えてBLOOM GALLERYで講義を行いました。今までは動画や画像で額装方法を紹介していましたが、今回はギャラリーで展示している作品や額装サンプルを見てもらいながら、より具体的なお話をしました。また、前回に続き、実習編として、それぞれが写真を持ち寄り「クライアントから、こんな場所で作品展示を依頼されました!」という仮定で、額装方法や展示方法を考えてもらい、一人一人発表してもらいました。
展示するシチュエーションの説明 写真を持参 どのような額装でどのように展示するか考え中
第4回目(9月8日)
講座の最終回は参加者のご要望もあり、講座内容を少し変更。実際に小さい額装作品をつくる実習を行いました。それぞれが自分の作品に合う額装を自由に考えられていて、なるほど、そうきたか!となります。
開始とともに作業がスタート 写真に合わせてマットに穴をあけていきます 額装用のガラスを拭いている姿
今回、写真表現ラボ Nagyさんで開催した講座の内容を少し紹介させていただきました。どのような雰囲気の講座か少しイメージが湧いてきましたでしょうか?もし興味を持っていただける方がいれば嬉しいです。講師としてお声がけいただいたNagy主宰のキリコさん、本当にありがとうございました。
しゃしんのまどでは、作品の見せ方(額装や展示)や保存、写真整理に関するワークショップの企画運営の他、学生さんや写真教室の生徒さん向けの講座づくりのお手伝いをしております。写真分野に限らず、作品を「見せる」「残す」という部分で、いろんな分野の方々とご一緒し、各地に出向いていきたいと思っていますので、お気軽にお誘いください。