Sequence~48の体温~ とは
2019年12月にキヤノンギャラリー大阪で開催した、ジャンルも世代も異なるプロフォトグラファー48名による展覧会。ポートレイトやスティルライフ、日常のささやかな喜びや特別な日の出来事など、それぞれが感じる「カッコイイ」をテーマに、48名の内なる体温が感じられる1枚が集結した展覧会となりました。本展の特徴のひとつは、展覧会のタイトル決めから額装に至るまで、1年ほどかけて何度も公開ミーティングを重ねたグループ展であること。そして、展示構成にディレクターも加わったことなどが挙げられます。Sequence〜48の体温〜は、6日間の会期中に約4500名の方にご来場いただき、また多数のメディアに取り上げていただくなど、大変にぎやかな写真展になりました。
今回は、展覧会までのダイジェスト版という形で、グループ展開催に至るまでの約1年間、出展者の皆さんがどのように準備を進めていたのかをご紹介したいと思います。
概要
- 会期
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2019年12月5日~12月11日
10:00〜18:00(最終日は15時まで) - 定休日
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日曜日・祝日
- 会場
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キヤノンギャラリー大阪
大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F - タイトル
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女性プロフォトグラファー48人の写真展「Sequence~48の体温~」
- 参加作家
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東真子、雨宮智恵美、井手さゆり、入交佐妃、岩井ヒロエ、上田浩江、内牧依子、梅田麻衣子、遠藤真梨、大島千佳、オオ夕トモコ、片山裕子、神山絵理香、北森幸、木山智絵、クキモトノリコ、笹井利恵子、佐々木舞、篠原沙織、高橋貴絵、龍本峰子、田口葉子、田島聖子、津久井珠美、辻本真奈美、土肥美矢子、中菜美子、仲尾亮子、中山英理子、西村宣世、西村仁見、西村優子、二星昭子、野崎佳子、はりたあみ、藤尾明華、藤本亜早望、マツウラミキ、みずのともこ、水野真澄、森瑞葉、守屋由子、山本功已、acha、Ayaka Kawano、namie、Yoshimi Tsunoda、Yuko Hagimura
- 展示ディレクション
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窪山 洋子(BLOOM GALLERY)
- 会場撮影
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西村優子
- フライヤーデザイン
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acha
- カタログデザイン
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acha
- 主催
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関西女性プロフォトグラファー写真展実行委員会
西村優子(実行委員長)、北森幸(副委員長)、西村仁見、梅田麻衣子(毎日新聞)、遠藤真梨(朝日新聞)、森瑞葉(時事通信社) - 関連イベント
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スペシャルトークイベント @フェスティバルタワー・ウエスト6F会議室
2019年12月7日(土) 14:00〜17:30(参加無料、申込不要、2部制)
展覧会フライヤー
Exhibition Archive
展覧会のご挨拶
タイトルの「Sequence シークエンス」は、まなざしと感情の連鎖を表している。広告、報道、ファッション、スポーツ、ウェディング、ファミリーフォト、写真講師業など活躍するジャンルや世代も違うそれぞれが感じる『カッコイイ』をテーマに撮影した作品が並ぶ。女性の曲線美や生命の誕生、特別な日常の風景、絵画のような写真など見た目の格好良さだけにとらわれず、被写体と丁寧に向き合い、寄り添い、観察する中で生まれた内なる体温を、一枚の写真に写し出している。今年4月に幕を閉じた平成は、男性社会において女性の活躍の場が飛躍的に発展した時代でした。そこで私たちは、時代の流れに呼応して、男性中心のフォトグラファー業界に女性の存在感を投げかける写真展を企画しようと立ち上がりました。同じテーマで撮影をおこなっても全く異なる感性で切り撮られた作品は、さまざまな表情を持ち個々の世界が広がっています。業種を縦断した女性プロフォトグラファー写真展は、キヤノンギャラリーでは初めての取り組みです。ぜひ、会場で写真から伝わるわたしたちの体温を感じてください。
展覧会会場
Event Archive
キックオフミーティング・定例ミーティング
キックオフミーティングに始まり、月に1回のペースで誰でも参加できる公開ミーティングが定期的に開かれました。このミーティングで話し合われた内容は、後日出展者全員にメールで共有されます。実行委員の皆さんには、ただただ頭が下がる思いです。
キックオフミーティング 2018.11.1 キックオフミーティング 2018.11.1 定例会議 2018.11.9 定例会議 2019.1.11 定例会議 2019.5.10 定例会議 2019.10.15
タイトル案出し(2019.2.25)
48名それぞれが感じる「カッコいい」が集まった展覧会。一見バラバラとも言える個性あふれる写真に横串を刺すタイトルを考えるのはとても難しい作業です。今回は、展覧会の顔にもなるタイトル決めを、出展者と一緒にワークショップ形式で進めていきました。まずは作品を並べ、俯瞰で全体イメージを捉える。その印象を各自が付箋に書き出し、類似のものなどの分類分けをしたうえで整理していく。そこから生まれたキーワードを組み合わせて出来上がったのが、本展のタイトル「Sequence~48の体温~」です。このタイトルが決まったことで、額装や展示プランも決まっていきました(その記事は次回書きます)
出展作品を机に並べたうえで 全体を見て思いつく言葉を付箋に書いていきました 付箋に書いた言葉の分類わけ だいたいの分類が終わった段階で キーワードを整理しタイトルとコンセプトに落とし込んでいきました
搬入日(2019.12.4)
搬入当日は、作品のセッティングやキャプション作り、会場に置くポートフォリオづくりや搬入のお手伝いなど、盛りだくさんの内容でした。たくさんの出展者の皆さんが作業に加わり、慌ただしいながらも賑やかな搬入作業となりました。
作品セッティング作業前の様子 会場に置くポートフォリオづくり 搬入前に展示順のシミュレーション 会場で設営業者さんに展示イメージを伝える 搬入直後の様子
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搬入の様子(動画)
今回、展覧会ができあがるまでの一連の流れを写真を中心に並べてみました。写真を見直しながら出展者の皆さまとの対話を思い起こすと、いろんな切り口からもっとアーカイブ記事を書きたい!という欲がどんどん出てきました(笑)。それくらい、展覧会づくりは、悩み苦しむ部分と楽しい部分が入り交じる場であり、貴重な経験ができる場です。最終的には長い記事になってしまいそうですが、今載せている写真に肉付けするような形で随時内容を更新していこうと思います。そして、ここでは書かなかった額装や展示構成の決め方などは、別の記事として書きたいと思います。
ミーティングや搬入の写真や動画は、実行委員のみなさまから提供いただきました。貴重な写真を共有いただきありがとうございました。